事業はロマン
事業はロマン<到知出版>
アップルタウンで好評連載中のアパグループ元谷代表のビッグトークとエッセイをまとめた初の単行本。
ビッグトークでは、政治や経済などの様々な問題について各界の著名人と語り合い、エッセイでは、自身の経験に基づく深い見識によって、現在そしてこれからの日本のあり方を問いただしています。
アパグループの快進撃の精髄が凝縮された一冊。この機会に是非新しい考え方に触れてみて下さい。
【著者プロフィール】 元谷 外志雄(もとや・としお)
アパグループの代表を務め、全国で20,000室を超えるホテルを所有・経営。また、アーミテージ第13代米国国務副長官はじめ多数と交友関係を築き、歴史観・世界観・国家観そして経験より磨き抜かれた感性はCMプロデューサーなどとしても遺憾なく発揮されている。
現下の世界経済かく乱要因のすべては、超「元安」の為替レートと、奴隷的超低賃金を維持し、いつまでも国民を豊かにしないで、一部特権階級だけに富を集中させる中国共産党独裁体制にある。
イラク戦争を最新のIT兵器を駆使し、予定通り短期に勝利したブッシュ大統領はますます自信を深め、北朝鮮を追いつめ北の恫喝交渉に焦らず一歩もゆずらない。
運搬手段を持たない北の核を恐れぬ米国は、九年前に韓国の反対で実施できなかった北朝鮮からの核抜戦争を、今度は米国単独ででもと考えて、米軍の巻き添えを避けるため休戦ラインから一方的に後退させるとノ・ムヒョン政権に脅しをかけている。この一歩後退で韓国に「力の現実」を知らしめるとともに、北朝鮮危機を自らの再選戦略と絡めて北の自壊を促すとともに暴発に備えている。
日本は二〇〇五年頃と思われるこの米国の対北朝鮮戦争を、憲法を改正し、米国の半植民地的国家から脱するチャンスととらえて、今すぐにでもポスト冷戦国家戦略を策定し、社会主義的官僚国家から真の資本主義市場経済社会の実現を目指す独立自衛の国家に改革していかなければならない。
今の日本を覆う閉塞感は、ポスト冷戦米国国家戦略からくる、とどまるところを知らない地価と株価の下落による資産デフレにあり、小泉逆噴射政権による不良債権処理策も、超金融緩和による超低金利も、インフレターゲット論も、政府紙幣発行論も、円安誘導論も、すべて間違いである。
今必要なことは、大々的な需要の創造であり、内需である。それを規制緩和と税制で誘導することである。官需は都市部における大深度地下空間の公共利用によるインフラの整備であり、民需は投資減税、加速度償却制度と個人の住まい面積倍増戦略である。
今、日本は、全てを敗者とする偏差値教育と自虐的歴史教育を改め、ディベートを通じて真実を見つけだし、国家と民族に誇りと自信の持てる教育に改めなければならない。マスコミは国益に沿って民主主義を補完する責務は自らにあるとの自負心を持ち、本来の第四の権力としての機能の発揮に務めて欲しい。政治家は国民のリーダーとして人事権を行使して、国民に奉仕する官僚機構につくりかえ、小さな政府の実現を目指していかなければならない。
二十一世紀の日本の将来は、ここ二~三年の施策にかかっている。今こそ日本の二十一世紀国家戦略を策定し、「力の論理」が支配する世界の現実に対応すべきである。
著者